金髪王子2
「あぁ、もちろん。
俺は史学科希望だけどな」
それを聞いてホッと安心しつつ、念のために聞いてみる。
「あのね、前に、大輔くんのお母さんが学校に電話をしてきて、ニューヨークに留学するとかなんとかって話を小耳にはさんだんだけど……」
あれは、あの子たちの聞き間違いだったのかな?
きっとそうだよね、って思ったんだけど。
「あぁ、あれね……」
え、大輔くん、あれねって……、まさか、ホントなの?
「来年、お袋、ニューヨークに転勤になるんだって」
「えっ?」