今日も今日とて僕は僕をコロシます
不幸が幸福の形をしているように、先生の手は救いと破滅を携えている。
一通り喋ったあと、のしかかった生願望に耐えきれなくなったか、自殺志願者だった者は逃げていく。
空っぽになった先生の胸は、あの子の涙で湿っていた。
「いいんですか」
いい加減、息苦しくなってきたので狐面を脱いだ。耳裏がひりひりしたのはゴムのせいか。
「ああ」
「警察とかに行かれたら一大事ですよ」
少なくとも、殺人未遂に荷担した先生の立場も危ういだろう。僕は捕まる気なんかさらさらないが。
「行かないさ、ヨウカは。人の優しさを渇望する以上、どんな形であれ、アレは私の優しさの原型を受け取る」
「つまりは、あの荒療治も許してくれると?」