今日も今日とて僕は僕をコロシます


あーあ、と思う。


何もこんなにも早く、あの自殺志願者に“認めさせる”こともないのに。


今となっては、昨夜の電話の大筋が見えてきた。


荒療治すぎるだろう。下手したら訴えられるが、先生にとってはどうしてもあの子を救いたいらしい。


特別に、というわけではないだろう。どういう経緯かは知らないが、あの子は先生が手を伸ばせる場所にいた。それだけだ。


先生の救いは独断と偏見でしかない。


自殺志願者に死にたくないと認めさせて、何が残るというのか。


まあ、当人にとっては余計なお世話たる救いかもしれないが、独断と偏見らしく、きっとその人にとって後々の幸せに繋がることしか先生はしないだろう。


先生は、はっきりと“救う”と言っているんだ。


どんな結果だろうと、それがその人の“最善”には違いない。


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