今日も今日とて僕は僕をコロシます


「僕は幸せものですねぇ。宝くじ当てるよりも凄い確率っぽい」


「果たしてそれがお前にとって、良いのか悪いのかは分からないがな。では、ソウ。明日、待っている。――ああ、来たならば、良いものをくれてやろう」


「分かりましたよ、先生。……そんな顔をしないでください。先生って、名前の千聖と呼び捨てにしたわけじゃないですから。カウンセラーだから先生です」


誤解を払拭すれば、好きにしろと先生は去った。


取り残された僕。
満月に近い月見て、ウサギの形に見えねーと思った。


眼球に見えないかな、あれ。


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