年下の罠-年下の悪魔-
「あー、イライラする!」
タバコに火をつけイライラをおさめようとした。
まぁ、免許も車も持ってない私が涼君に文句を言う事は出来ない。
それに
趣味にまで口を出したら「面倒臭い女」だって思われるだろうし
涼君が車体を気にするのは、私が自分の肌を気にするのと一緒!
ツヤやハリが大事な訳だし、ケアに夢中になる気持ちもわかる。
それに…、今日は元々会う約束なんかしてないしね。
そう、全部説明がつく。
全部納得が行く。
別に難しい事でも大した問題でもない。
「車が趣味です」って男の子はいっぱいいるもの。
それでも
それでも時々、聞きたくなる
「私と車どっちが好き?」って。
頭では分かってても
やっぱり淋しいよ。
「って、何考えてんだ私。こんな台詞、らしくないっての…」