年下の罠-年下の悪魔-

「それ以上車庫にいたら熱中症になるよ!」

『あー…わかってるよ。わりぃ、今からワックス塗るから切るぞ?』

「ちょ、ちょっと…」



ーッ。プー…プー…





何なの、何なのよっ!

まだ話しは終わってないんだけど!


携帯をボスッと布団に投げつけた。

そりゃ、今日は会う約束なんかしてなかったけど、せっかくの休みなんだからご飯ぐらい…。




「会いたい」「声が聞きたい」って思ってるのは私だけなのかな?




涼君と付き合い始めた最初の頃は

涼君は国産の普通車に乗ってて

雨の日でもどんな日でも私をデートに誘ってくれたし

私が電話をすればいつもそばに来てくれてた。

念願だった外車を手に入れてから

「雨の日は車体が汚れるから嫌だ」とか言ってデート出来ない日も増えたし

今みたいに洗車に夢中になって

昔みたいに、取り留めのない会話もなくなった。

涼君の乗ってる外車はあまり出回ってないブランドで

街を走ってりゃ、結構目を引くデザイン。

最初は自慢だった。



けど
今は…





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