甘く、優しく、ときには苦く


「どうしたの~?陽菜ちゃん。」


「いえ。」


行っちゃった。
行っちゃったよ。

どうしよう。
このままじゃ、楓にとられちゃう。



わたしの方が、先に好きになったのに
それに、わたしの方が絶対楓より彼のこと見てきたのに。

とられちゃうよ・・・・



そんなの、嫌。



でも・・・
動き出せるほど、
勇気のある人間じゃないから。



じっと下をむいて、こぶしを握りこんでいた。




「陽菜ちゃん?」



藤岡先生・・・・
帰ってきて。






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