甘く、優しく、ときには苦く


「俺は、たぶん・・・」

いや、きっと

「あなたが好きです。
ずっと一緒にいれたらいい、と思います。」

「えぇ・・・・」

彼女は本当に驚いたようだ。


俺は、その表情を見て改めてはずかしくなって
少し視線をそらす。


「でも、不安なんです。おびえているんです。」

「おびえて、いる・・・?」

「俺じゃ、あなたにはつりあわない。
周りの目とか、
いえ、きっと・・・自分が一番そう思ってるんです。」

「そんなことないです!!」

彼女は、予想外に大きな声をだした。
部屋に声が響いている。


「つりあっていないのは、わたしの方です。

藤岡先生は、心がきれいすぎます。
わたしの心は、とても汚れていて、目をおおいたくなる。
だから、清い心に惹かれるんだと思います。
今まで会ったことないんです、あなたみたいな人に。」

俺、そんな心がきれいな人間じゃない。
きれいだったら、こんな風に彼女を傷つけることはなかった。


< 84 / 92 >

この作品をシェア

pagetop