アダルトチルドレン
また杏里のパニック障害と付き合う生活が始まった…。

なにも予定がない毎日に無理矢理予定を作るのは難しい…。

寝ているのにだって、限界があるし、テレビだってもともと好きな方ではない。

朝の9時には決まって目が覚める…。

そこから、まず心の空虚感が始まる。

それを音楽でも聞きながら抑えて、自分の布団を畳む。

軽く食べ物を口にして安定剤を飲む…。

とりあえず、外にでれる程度のメイクをし、問題はそこからだ…。

今日はどう一日を終わらそう…。

余りに考えつかないときは、ひたすら歩いてみる。

駅でいえば、3駅分くらいを2時間、杏里のペースで歩く。

で、帰りはめんどくさくなってタクシーで家に戻る。

わけのわからない生活を毎日していて、目標も目的もなく、ただ淡々と過ぎていくだけの時間…嫌気や焦り不安すべてで頭がおかしくなりそうになっていた…。




いや、なっていた…
そのうち、夜になると、どう死ねるか考えるようになっていた…。


とりあえず、苦しいのは嫌だから、薬がいいかなと思い、家にある薬をかき集めて缶に貯めてみた…。


薬とじっとにらめっこ…
楽になりたい…
死にたい…というより、この世の中から消え去りたい。


薬を口に含めない自分。
葛藤を続けている間に、家族が杏里の異変に気づいた…。

「なにやってんだよ…」
弟が気付き近くに寄ってきた。

「辛いんだよ。この薬飲んで頭おかしくなりたいんだよ…」
杏里の本音だった…。

死にたいけど、死ぬ勇気もない自分…

情けない…。
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