boyshな女の子
「どうかした?」
心配したように紀田さんが顔を覗き込む。
「い、いえ……何でもないです」
そうか?と言った紀田さんはもう一度名前を教えてくれと言った。
観念するしかないのか………。
「斎川………華鈴です」
名前のところがどんどん声が小さくなる。
「お前の親男に女の名前つけたのか…?」
監督が横ですげぇなって笑ってる中俺はもう一度口を開いた。
「俺、女なんです………」
「マジで!? お前可愛い女の子とデートしてたじゃん!」
「紀田さんは俺らの後どんだけつけてきてたんですか?」
「ほ、ほっとけ!」