月夜の天使
バシャ!

十夜が突然水の障壁から飛び出した。

「十夜!?」

「加奈、障壁は一つしか作れない。君はこのまま美織のとこまで行け!」

「十夜?十夜は!?障壁から出たら死んじゃうよ!!」

「大丈夫だ。加奈はその障壁から出なければ邪気に襲われることはない。このままだと美織も邪気に襲われてしまう。俺はこの場で邪気を片付けて後から行く!」

そう言った十夜の背後を、邪悪な青い玉が襲い掛かる。

「十夜!!危ない!!」

十夜の瞳がカッと大きく見開かれた。

グシャッという何かがつぶれるような音が鳴り響いた。

振り向きざま、邪気を片手一本で一刀両断に切り捨てる。

「行け!加奈!美織を護るんだ!!」

気づけば、無我夢中で走りだしていた。

十夜、十夜!!

無事でいて!!
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