先輩と俺



「おはよう!旭くん~♥」


「いやぁん…格好良いわぁ…」


「写メ撮っちゃおうっかなぁ♪」





うざったい女達の声を無視して教室に入って行く男の名前は


 旭 孝太(あさひ こうた) 生徒会副会長。




漆黒と言っていいほど真っ黒で綺麗な黒髪。


それを引き立たすような目が離せなくなるほどの顔立ち。




100人中/98人は見とれてしまいそうなこの男は、ただ今 たった1人の女の人に夢中。





 「おはよう♪孝ちゃん!!」


 
 『…おはようございます。……先輩……』


 

 ……そう………


 そのお相手は、小田 槙(おだ まき) 生徒会生徒会長。




孝太とは正反対な色素の薄い茶色っぽいストレートロングの髪。


目は大きくクリクリしていて、睫毛は長く、鼻筋の通った鼻にプックリピンクの唇。


化粧っ気もほとんどなく、正統派の美少女と言っても良いくらい。




「いやぁ~(*´□`)今日は生徒会会議だねぇ…あれ私緊張して噛んじゃうんだよねぇ。先生達もいるしー…」




 『………あぁ…大丈夫っスよ。…俺がフォローしますし…』



 「だーかーらー敬語じゃなくっても良いのに~!!…まぁ…無理にとは言わないけど…」



 『…すみません。』



先輩に敬語なのは、一応のガード。


皆に冷静だって言われる俺も先輩の前では俺が俺でないようになるくらい余裕がなくなる。


先輩にはダサいとこを見せたくなくて、先輩は気にしてないだろうけどずっと敬語にしてる。



 「いーの!!気にしないでよぉ(*´艸`)タメがよかったらいつでもOKよ?」




 【はい】って返事をしようとしたら、向こうの方から声が…



   「孝太―――――!! 会長も♡」




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