ピンヒールとスーツ


ガラガラガラッ

「申し訳ありません。遅れました。」

「いやいや、こちらが早く付きすぎただけですからどうかおきになさらづ」

「ありがとうございます」

取引先の社長は快く許してくれた。

あたしは専務の隣に座った。


「お嬢さんはいくつかな?」

「23です。」

「ほぅまだ若いね~」

「この年が頑張り時のような気がしますよ」

「頑張りすぎてもあれじゃの~…何かご趣味は?」

「ボクシングですかね…」

「なんだ木村 お前ボクシング好きだったのか?」

「えぇ」

「完璧と言われるお前でも人並みに趣味はあったのか…」

「周りが騒ぎすぎなんですよ。別に完璧じゃありません」

「奈菜さんは完璧と言われているのかい?」

「はい。木村はうちの期待の星なんです」

「ほぅ。 しかし……連のやつ遅いなぁ…」


連!?  
ボクシングジムの変態連ならさっきいたけど……
まさかね……
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