キミを想う。




「嫌なんだろ?だったらさっさと告って振られろ」


振られる前提!?



「…冗談」


泣きそうになっているのに気が付いたのかユキくんは謝ってきた。



「あんたが早く振られてくれないと、俺が困るから」


ごめん…と頭を優しく撫でると、「おやすみ」と駅の方へと戻っていった。




なに今の言葉!!


触れられた頭からカァーッと体温が上がっていくのが分かった。


ユキくんは本当に私を困らせるのが得意だ。


赤く火照った頬がなかなか熱を引かない。



ユキくん、あなたは私をどう思ってるんですか?


なんでいつも私をそうやって困らせるんだろう…。



心臓がうるさい。



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