愛して。【完】





暗くなりかけているホテル街。


今にも消えそうな太陽からは、微かにオレンジの光が注がれている。


その太陽の反対側からは、月が顔を出そうとしていた。




「光……」




ふと、後ろから聞こえた虎太郎の声。


振り返って見た、虎太郎の視線の先にあるのは……




「離してよっっ!!」




そう言って、男に掴まれている腕を必死に離そうと抵抗している、水川真梨の姿だった――…







【光side end】









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