おくる。


全くと言っていい程接点がない、町でたまたま見かける程度の、赤の他人。
その人を探そうなんて無理に等しいことで、直ぐに人混みから目を背けて、匂いにまだ心がふわふわしたまま、私は昼食用にと苺ミルクとクリームパンだけ買って、コンビニを出た。

でも、一瞬の記憶何て曖昧なもので、歩きながらかじったクリームパンと、詰まったパンを流し込む苺ミルクの甘ったるさに、私は匂いの事なんて直ぐに忘れてしまった。


そこから二ヶ月、『匂い』を思い出すこともなく時間は過ぎた。
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