レジェンドは夢のあとに【8/18完結】
本当に、疲れてらっしゃる。
「…まつげ、ながっ」
触れれば届く距離にいるのは、変な感じだった。
あたしが今17歳で、しょーごさんは1つ年上。
それでも、お互いがまだ中学生だったとき、すでに彼はcmに出ていたのだ。
あたしは見つめ続けていた。
大画面を。
「……わっ! なんだよ驚かせんな」
目を開けたしょーごさんが、近距離にいたあたしに驚いて仰け反る。
あたしは両手を上げて、右手の缶コーヒーを掲げて見せた。
「す、すいません! あのですね、差し入れを」
「あー…」
しょーごさんはあくびをして、あたしの手からコーヒーを取った。
ふたを開けた。…と思ったら、そのまま一気のみ。
…おお。
「コーヒー一気のみですか」
「時間ねーだろ。 …これ、捨てといて」
やっぱり雑用係。
あたしに空き缶を渡すと、しょーごさんは車を降りた。
…そして、あたしをもう一度振り返る。
「なんかついてんぞ」
「へっ?」