レジェンドは夢のあとに【8/18完結】
「…はい」
なんだか、恥ずかしくなって、俯いた。
――恥ずかしいなぁ、あたし。
みんなちゃんと、自分がやるべきことを見つめているのに。
あたしにとって、この4人を有名に、輝くアイドルにしていくのが仕事。
それ以上の意味は何もないんだ。
しょーごさんたちが何を考えていようと、あたしが好かれようと気に入られようと、なんの関係もない話だ。
小さいことを気にするのはやめよう。
そう心の中で割り切った。
「問題は」
彩花さんがため息まじりに、指差した。
「あの二人よね」
ステージの上には、また言い争いを始めるしょーごさんとアキト。
ケイくんは「またか」という顔をしてキーボードに座ったままだけど、ワタルはおろおろしてドラムの周りを回っている。
スタッフさんも困惑顔。
…ありゃありゃ。
「ど、どうしよう…止めたほうがいいんですかね?」
「まぁ、あんまり長く続くようなら一発殴んなきゃね」
彩花さんは余裕そうに言って、頭の後ろで手を組んだ。
…さすが、デビュー時からしょーごさんのマネージャーをしているだけある。
しょーごさんは、ファンに見せる顔はいいけれど、わがままな大御所や態度の大きい新人タレントと口論になったことがたびたびあるらしい。