レジェンドは夢のあとに【8/18完結】
自分の意志とは裏腹に、体の熱が反応する。
ライトに照らされて見える、しょーごさんの額に光る汗。
長いまつげの先。
ギターを弾く、力強い指。
ツンツンと立てているのに、どこか柔らかそうな金髪。
耳元に小さく光るピアス。
…タイプなんかじゃない。
こんな人タイプなんかじゃない。
偉そうで、意地悪で、見た目だってチャラくて。
そう、思うのに。
「…嘘つき」
小さく、そう呟いていた。
――あたしの、嘘つき。
ただ、音楽に惚れてるだけ。
商品として惚れてるだけ。
なんて、必死に自分に言い聞かせていた。
…けど。
最後のサビに差し掛かった時、またしょーごさんと目が合った。
今度は、見間違いじゃない。
そう思うほどに、確実に、あたしの目を見ている。
「え……」
挑戦的な、澄んだ瞳が、こっちを見つめたまま。
しょーごさんはサビが終わると、確かに、口角をきゅっと上げて、
――あたしに、微笑んだ。