レジェンドは夢のあとに【8/18完結】
すっかり調子を狂わされて言葉をなくしたしょーごさんの様子に、林田さんが楽しそうに笑った。
ご機嫌そうに煙草をふかす。
「いいねぇ、ワタル。大物だね」
「そうじゃなくて、だな!」
言葉を取り戻したしょーごさんが、再び、挑戦的なあの眼差しをワタルに向けた。
「俺は人間性どうこうより、実力重視なんだよ。実力。それさえあればどんな最低な奴でも構わないし、それがないんならどんなに出来た奴でもいらない」
「しょーごみたいにね」
と短く冷静に突っ込んだケイくんに、あたしは内心で拍手を送った。
しょーごさんは「だから」と構わずに続ける。
ワタルはまっすぐと真剣な表情でしょーごさんを見据えている。
「お前の演奏を聴かせろ」