レジェンドは夢のあとに【8/18完結】
…なんて。
あたしが変にこだわりすぎてるのかもしれない。
あたしに、人を見抜く才能なんてないのかもしれない。
でも。
『お前には才能があるんだ』
ムカつく。ムカつく。偉そうな。
思い出しただけでも腹が立つけど。
でも、それでも、あたしはあの人の言葉を信じたいんだ。
…本当なら、こんなことがやりたいわけじゃなかった。
今だって、正直言えば不純な気持ち。
チャンスさえあれば踏み台にしてやりたいと思ってる。
通りかかったショップのショーウィンドウに、自分の姿が見えた。
肩までの短い黒髪に、メガネ。
至ってシンプルな白ブラウスに紺のスカート。
――オーラ、ゼロ。
思わず足を止めて、自分を見つめてしまう。