勇者がいた33日間(お休み)
「榊君を探すか。
それとも他の人にするか。
う~ん…。」
安藤君は腕を組んで考える。
「榊のこと探してるの?」
上から聞こえてきた声。
僕たちは顔を上げると、階段の最段に居たのは女子だった。
その女子はとことこと階段を下りてくる。
「榊の居場所、教えてあげよーか?」
女子は妖艶な笑みを浮かべ、安藤君に近づいていく。
僕はドキドキし、顔が赤くなる。
けど、安藤君はドキドキというよりはワクワクとしていて、目を輝かせる。
「榊君の居場所知ってるの!?」
「えっ…あっ、うん♪」
安藤君が手を急に掴んだもんだから、女子は少し戸惑った。
「で、どこにいるのかな?」
「榊はよく売店にいるよ♪」
「黒田君!売店まで案内して。」
安藤君が僕の方を見ると、女子も僕の方を見る。
僕は女子とバッチリ目が合った。
けど、すごく嫌な顔をされた。