君がいたから

上総が入院してから
二ヵ月あまりが過ぎた

12月
季節は変わり冬になった

窓の外は純白の世界

「あお~」
「ん?」

名前を呼ばれて
窓の外へと向けていた視線を
声の主へと向ける

「はいっこれ」

彼から手渡されたのは手紙
送り主は・・・

「上総?」
「おう」

どうして林が持ってるのか
何で上総からの手紙がくるのか

そんな疑問が頭の中に渦巻いた

手紙を開けようと
開け口に手を掛ける

それと同時に
携帯電話が鳴った

この着信音は・・・・先輩だ
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