大学生、それぞれの恋愛
「俺はアイスティーにする!
香耶ちゃんは何にする?」
「あ、私もそれで」
了解、と三波くんは笑って店員を呼んだ。
「アイスティー2つください
テキパキと注文する三波くんは、なんとなく頼りになる人、て印象を受けた。
「かしこまりました。
こちらのアイスティー、レモンとミルクございますがいかがなさいますか?」
「じゃあ俺はミルクで」
「わたしも!」
店員さんが店の奥に戻ってから数分でアイスティーはでてきた。
慣れた手つきで三波くんはアイスティーにガムシロップとミルクを注いだ。
…注いだ。
……注いだというより、まだ注いでいる。
あきらかに甘い!て言いたくなるほどガムシロップを注いでいるみたいだ。
「ちょ、三波くん甘すぎないの?」
私はストローでミルクをなじませるように、かきまぜながら尋ねるけれど、
彼は何食わぬ顔で平然と
「むしろ足りないくらい」
と言った。