嘆きの天使-ジュニアイドル葵の事情-
「どうしてもっと前に言ってくれなかったの!ホント馬鹿!!」
「……紗希」
「話を聞いただけじゃ
ピンと来ないけど、
葵が好きでやってないは分かったよ。
でもそれなら続けないほうが良いんじゃない?」
「うん……」
「お父さんにちゃんと言ったほうが良いよ。
イヤなものは嫌だって」
「うん…そうだね」
「でもその写真見てみたいな!!」
「えっ?!」
「だって、
それってグラビアアイドルなんでしょ??」
「違う!!そんなんじゃない!!!」
紗希は勘違いしている。
そんな綺麗なものじゃない。
男子が見ているような
水着姿でニコッと笑うアイドルじゃないんだ。
子供の私が
裸に近い格好になるものなんだ。
「その雑誌、
本屋さんにあるんでしょ?
観に行こうよ!」
「え?ヤダよ」
「葵の話だけじゃ
ピンと来ないもん!!だから!!」
紗希の考えているのは、
少年誌に写るグラビアアイドル。
全然違うものだよ!!
でも……
そう考えると、私は何だろう??
緒川さんは私に
“モデルをやってほしい”と言っていた。
私はモデルなの?
私のやった仕事は
一体、何になるんだろう。