また明日
美しい青年
「わたしはねぇ、友達と遊んだ夢を見たわよ。」
友達の千秋が言いました。今は千秋の家が営んでいる和菓子のお店で千秋と和沙と昨日見た夢の話をしています。
「百合子は?」
「わたしは…秘密よ。」
「なんで?さては、良い夢見たのね?」
和沙はふふっと笑いながらそう言った。
「違うわよ。ただ言いたくないだけ。じゃあ和沙はどんな夢を見たの?」
「わたしは隣の家の哲也さんと遊んだ夢よ。」
哲也さんはこの町では有名な美男です。女性達からは人気者。
「いいなぁ!わたしもそんな夢見てみたいわ。夢に出てくる男性は自分が恋している人なのよ。」
「そうなの?哲也さんには恋していませんよ。」
「もう!和沙ったら!嘘はやめなさいよ!ふふっ。」
「嘘じゃないわ!本当のことよ!」

楽しい時間もあっという間に過ぎ、家に帰ってきました。
千秋が言っていた事を思い出しました。
“夢に出てくる男性は自分が恋している人”
わたしはまーさんになんか興味はありません。そう言い聞かせます。わたしは哲也さんの事が気になります。あまりお会いしたことがなく、どんな方なのかよく分からないのです。最後に会ったのはいつでしょう。家が遠いのであまり会わないのでしょう。



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