また明日
わたしとまーさんの前に黒い高級車が止まります。まーさんの執事が運転している車です。
「どうぞお嬢さま。」
まーさんがそう言ってドアを開きました。まさかそんなことする人だとは思わなかったので、一瞬胸が跳びはねました。一瞬です。

気づいたころには眠っていました。執事さんの運転が上手いので気持ちが良くなって寝てしまったのでしょう。
「あなた、家まで送るのに寝てしまったら、どこまで行けばいいのかさっぱり。」
「すみません。あまりに気持ち良かったので。」
「それならしょうがないですね。」

家まで着きました。
「ありがとうございました。」
「いいんだよ。じゃあゆっくりおやすみよ。おやすみなさい。」
「おやすみなさい。まーさん。」
車が見えなくなるまで見送った。
この日はまーさんとの別れが惜しかったです。

夢にまーさんが出てきました。わたしとまーさんがいつもの喫茶店で話しているのです。まーさんが笑っています。楽しい夢でした。もっと見ていたかったです。

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表紙・目次

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