Hateful eyes ~憎しみに満ちた眼~
サラが大学に来た日、初めて知り合ったナタリー。リック、ジェシカ、ピーター、マーク(課題は何とか提出した)の五人が突然サラをサークル活動に勧誘しに来た。

何の活動をするサークルなのか聞いてみると───。

ジェシカ「カラオケよ!」

と、ノリノリのジェシカが半ば強引に入部希望書にサインさせようとした。

半ば強引だったのにはワケがある。
三ヶ月という短い期間に特待生のレベルにまで達するという、元々は嘘偽りだった偉業を成し遂げたサラは、もはやフランクフルト大学の噂の中心だった。
おまけに、超がつくほどの美人である。
噂はたちまち真実となり、サラは既にフランクフルト大学を代表するアイドルとなっていた。

……サラ自身は自覚なんてもちろんしていないし、そんな噂など知る由もないのだが。

そこで、最初に知り合ったということで、今や高嶺の花であるサラに接し易かった五人は、サラに大学生活をより楽しんでもらうため、そしてアイドルを取り入れることでサークルの規模を広げようというのが理由で勧誘したのである。

そんなこんなで、歌手の歌をカラオケによって忠実に再現し、公の場で披露するという、のど自慢の集まりのようなサークルに、サラは正式に入部させられることになってしまった。

サークル活動としてカラオケに渋々連れていかれるサラだが、初めてカラオケで歌ったサラの歌声を聴いてマークら五人は耳を疑った。

───信じられないくらい、下手だ。

大学のアイドルがこんなに歌が下手だとはマーク達は想像もしていなかった。
声のトーンも、リズム感も、何もかもでたらめで、一言で言ってしまえば、音痴だった。

サラだってびっくりだった。
自分がこんなに歌が下手だったなんて。

恥ずかしさと悔しさで泣いてしまいそうだ。
そんなサラをなだめるために、マーク達はサラのカラオケの練習を手伝ってくれることになり、サラの猛特訓に明け暮れる日々が続いた。
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