Hateful eyes ~憎しみに満ちた眼~
正門から裏門にかけて色鮮やかなアーチが続き、学内には様々なサークルが出店などを営んでいるのを中心に、各学科も色んな催し物を用意していた。

出店は棟内にまで広がっており、たくさんの生徒が所せましと準備に走り回っていた。

現在の時刻は午前八時四十分。
学園祭の開催が九時からだから生徒達はあたふたと準備に没頭していた。

学園祭のプログラムは開催から正午までは出店を中心に客を引き込み、正午には二つあるメインイベントの一つ、ミス・フランクフルト・コンテストが開かれる。
午後からは各サークルによる豪快なサークルPR。
そして学園祭の締めとして、フランクフルト大学学園祭最大の目玉であるのど自慢大会が行われる。

サラはのど自慢大会の最後にボーカルとして歌うだけという楽な仕事なので、暇潰しに学内を見回っていた。

ところが、まだ半分も見回っていないうちに、四人の女生徒に拉致され、スリーサイズを測られてしまった。

わけのわからないまま何事なのかと聞いてみると

「何言ってるの!ミスコンの参加者なんだから衣装合わせをしなくちゃなんないでしょうが!」

とさらにわけのわからない言葉が突きつけられる。

サラ「そっ、そんなのおかしいですよ!私は最後ののど自慢に……というか、ミスコンになんて応募してません!」

慌てて否定するも女生徒達は聞く耳持たず。
そればかりか───。

「はいっ、これ着て!ステージ衣装っ!丁度いいのがあったから!」

と突き付けられたステージ衣装にサラは目玉が飛び出そうになった。



正午きっかり。
ミスコン兼のど自慢が行われるフランクフルト大学の広い校庭に設けられたステージには約三千人の人だかりが集まっていた。

今年のフランクフルト大学の学園祭は景気が良いらしく、外からは千人以上のお客が来場していた。

< 77 / 90 >

この作品をシェア

pagetop