花霞む姫君
「どうぞ二人とも座って。お茶でも入れるから。」
とお母さんが勧める。

「じゃあ私、着替えてくる。」

いつまでもパジャマじゃいられないしと立ち上がると、

「いや、こいつと二人で話をさせてもらえませんか。」

と翔太が少し大きめな声で言った。

こいつって、私?

「ああ…そうよね。」
とお母さんはまゆみちゃんと顔を見合わせる。

「じゃあ、花澄の部屋にお茶もって行くわね。」

「いえ、それも結構ですから」

「そう…」

「じゃ」

と、翔太は私を見た。

「…何?」

「部屋、どこだよ。」

「…こっち。」

しぶしぶ翔太を案内するしかなかった。
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