花霞む姫君
「なんで先輩と二人っきりになった。」

「関係ない」

「おれもまゆみも、気をつけろって言った。」

「聞いたけど。」

「なんでだ。」

翔太の顔をちらっと見てみた。
すごく怖い顔をしてる。
なんで私。こんなふうに責められないといけないの。
姫なんじゃないの、私。
それなのに熱も出て。具合悪いのに。

「…先輩、優しいから。」

「それだけの理由かよ!」

翔太が勉強机をバン!と叩いた。

怖い。

「…もうやだ。出てって。」

「何?」

「先輩は、怒鳴ったり机叩いたりしないもん!」

「そういう問題じゃないだろ」

「もう、出てって!」
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