天神学園高等部の奇怪な面々Ⅵ
窮奇の言葉に返事もせず、龍娘はトンと床を蹴る。

軽い跳躍にもかかわらず、彼女はステージの上に飛び上がる。

「私が病床に臥せっている間、貴様にこの学園の風紀の全てを預けたのだぞ?それを貴様…何だこの体たらくは」

「その言い方は心外だね。我は不人気の演劇部の演目を盛り上げようと、直々に舞台に立ったというのに」

「それがこの公開処刑か?」

(やっぱり処刑だったんだっっっ!)

窮奇と龍娘の会話の合間に、遥が内面ツッコミ。

「悪ふざけと笑って済ませてやるには、少々オイタが過ぎるな」

腰を落とし、龍娘が構える。

「お尻ペンペンしてくれるのかい?でもどちらかと言えば…」

両手にいつの間にやら数十本の長い鉄針を握って。

「我が君の白い尻に鞭を振り下ろしてやりたいがね」

窮奇は淫靡に笑った。

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