太陽に恋をした

体育館の中へ入れないでいると、亜希が姿を現した。

「あれ、菜月。何やってんの? 早く中入ろうよ」

「うっ、うん、そうだね」

「ねぇ……菜月、朝練の効果は確実にあったよね。菜月もあたしも、この春からレギュラーになれたんだから」

「うん、そうだね。試合で結果を出せるかは分かんないけど……今度の大会、頑張ろうね」

「おはよう。遥斗・拓真」

亜希は颯爽と体育館の中へ入ったので、私も体育館へ足を踏み入れ、亜希に続いて2人に『おはよう』と挨拶した。

「もしかして菜月、髪の毛切った?」

遥斗は私の変化に気付いたんだ……出来れば先に拓真に気付いて欲しかった。

遥斗の発言で拓真は、私をじっと見つめてきた。

実は昨日、亜希と二人で美容院へ行って髪の毛を切った。

「2人とも髪の毛切ったんだな。亜希はロングヘアーを切ってイメチェン?」

「うん、試合には短い方が良いかなって思ったから」

「亜希はロングもショートも似合うからどっちでも可愛いよ」

遥斗は完全にのろけている。

「ところで菜月はショートヘアが好きなのか?切るほど長くなかっただろう」

遥斗と亜希が2人の世界を作っている間に、拓真に話し掛けられた。

「そんなこと無いけど……試合も近いから、気分転換に切ったんだよ。もしかして……拓真はロングヘアーの方が好みなの?」

「いや……別に見た目は気にしないけど。菜月ならロングヘアーも似合いそうだなって思っただけだから」

結局はロングヘアーの人が好きって訳でも無さそうだし……どう反応したら良いんだろう?

「菜月は身長もあるから、髪の毛切ったら男ぽっくなった感じがする。本当は俺だって菜月が髪の毛を切ったことに気付いたんだけど……先に遥斗が口を開いたからなんか悔しかったなぁ」

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