インサイド
すぱん。

切って捨てるような答えだった。

「どんなんですか、こんなの三十分て。すらりってなに、すらりって」

遥の表情を裕明は笑いとばし、千帆を見つけると笑顔全開にて、

「あーれ、千帆ちゃん。いらっしゃい。元気だよね、間違いなく」

「はいッ。間違いありません」

「そろそろ課題飽きてきた? 目先を変える方法もないわけじゃないよ」

「あ、飽きてないですよっ。反省してます、まだまだマジメに続けなきゃいけないんだ
な、私は、って思ったりしてる日々です」

「それは大変殊勝な発言で嬉しいですが。なんでまた」

「お手本。遥くんが」

「あぁ、そうか。その手もあったか」
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