キミニアイヲ.
──あたしのこの身体を使ってまで稼いでるのは、父親のためなんかじゃない。



…じゃあ、何のため?


こんなことをしてまで稼ぐことに何の意味がある?



誰かに愛されることもなく、誰かを愛することもない。


愛を知らない自分なら、この仕事でもやっていける…

むしろ、この仕事しか出来ないと思っていた。



だけど、自分には守りたい何かがあるわけでもない。

自分自身を本当に必要としてくれる人もいない。



こんなことしてる意味なんてないじゃないか……


あたしの存在自体、無意味なのかもしれない──。




莉子は顔を上げて、ゆっくり立ち上がった。







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