キミニアイヲ.
──雪音さんの言った通りだ…

あたし、いつの間にか彼を求めてる。



“もっと逢いたい”

“もっと一緒にいたい”

“もっと知りたい”と──


今まで感じたことのない想いが、心の奥からどんどん沸き上がってくる。



──これが…

“恋してる”ってことなの?




「これからはちゃんと携帯は携帯した方がいいよ?」


「ふふっ……はい」



嬉しくて、嬉しくて…


だらしなく緩みそうになる口元をさりげなく隠しながら、莉子はコースターに書かれた番号を見つめていた。








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