lacrimosa







天使の羽は金色の影を纏い、真っ白だ。

堕天使の羽はくすんだ灰色のはずだ。



―――けれど、両者共に羽は実在する。



(…ねぇ)



『…アンジェロの羽、どこ?』

「………」

『真っ白でふわふわの羽、どこに行っちゃったの?』

「………」



(…ねぇ)



焦りと不安と不可解で滲む涙は止められない。

嘘でした、これは偽物だよ。

そんな風にアンジェロが今にも笑い出すんじゃないかと。

そんな起こり得るはずのない期待に縋るように半笑いで尋ねるけれど、彼は俯いたままだ。




「ごめんね、サーシャ」


なんで謝るの?

そんなにズタボロなってどうして謝ってなんかいるの?



(…幸せの羽はどこに落としてきちゃったの?)










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