お隣サンは元彼クン
だった。
入試当日。
相原 南。精一杯やりました。


合格発表日
前田 柊二 見事合格。
相原 南  見事不合格。

マジ泣きした。


落ちたのが悲しかったわけじゃなくて柊二と離れるのが嫌だった。
淋しかった。


方向が全く違う高校に通い始めた私達は当然の事ながら一緒に通学なんて出来なくて。
おまけに柊二は美術部まではいり、放課後も、なかなか会えなくなった。
たまに会えても、明日までに作品仕上げないといけないからと、早くに帰っちゃうし。
前は会う度にしてたHも、めちゃめちゃ回数は減ったし。
淋しかったんだ。


それで、あの日。

あの日は久しぶりのデートで買い物してたんだけど、休みの日なのに柊二の携帯が、ひっきりなしになってて。全てメール音で。
『誰から?』
って聞いても、
『美術部の友達』
しか言わないし。どんな子なのか男なのか女なのかも言ってくれないし。
不安だった。安心したかった。
で、やっちゃったんだ。

してはいけない事だって、わかってた。柊二がキレる事もわかってた。

ファミレスで柊二がトイレに行った瞬間、目の前にあった柊二の携帯を…開いた。
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