ありえない彼氏
佳織は「つまんないのーっ」と言いながら椅子にもたれ、斉藤くんはクスクス笑いながら私たちを眺めていた。


「由香好きーっ。」


翔太は周りを気にすることなく、一回目に叫んでしまったせいか、いつもよりも甘えてくる。

私はそんな翔太に胸がキュンッと音をたて、思いっきりギュウッと抱きしめたい衝動に駆られながらも、さっきの言葉が頭から離れずにいた。


(キス以上……やっぱりしたいんだ…)


ちらっと翔太を見てみると、さっきのことなど頭にないのか、いつも通りの表情で笑っている。


(……私…無理させてるのかな…?)



もう一度翔太を見て、次はそのままじーっと見つめてみる。

翔太は私の視線に気づくと、ニコッと笑った。



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