ありえない彼氏

これだけだったら、“それがどうした?”ってなるかもしれない。

ただ、次の日…つまり今日に何かをする約束でもしてただけかも。


でも…でもでもでも…っ。


「天宮ってば、何してんの!?今日は由香の誕生日じゃない!」


佳織が怒った口調でそう言う。


…そう。今日、12月31日は私の誕生日。


そして翔太が出かけている先には、きっとあの女の子がいるんだろう。

別に、私は『私以外の女の子と出かけないで』なんて言うほど、翔太を縛り付ける気なんてない。

私は翔太を信じてるし、翔太も私を信じてくれてるから。


でも、誕生日くらいはずっと一緒にいたかったのに…。



< 176 / 199 >

この作品をシェア

pagetop