ありえない彼氏
新学期の最初はどこでもそうであるように、席順はクラスの名簿順で。

いくら同じクラスでも“あまみや”と“やまもと”では席が離れてしまう。


そして40人のクラスでの出席番号は、

翔太が1番、私が38番だった。



「翔太、わがまま言わないの!!」


翔太に向かって叫ぶとシュン…と小さくなる大きな体。


「だって…せっかく同じクラスになったのに……。」


翔太はぼそぼそ呟きながら悲しそうな顔をする。

「うっ……。」


胸がズキッと痛む。

なんだかんだ言ってベタ惚れな私は、翔太の悲しそうな顔にものすごく弱い。



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