shining☆moon‐私の王子様‐


「へ…?」

「だってケンカしたんだから部屋に戻るの気まずいだろ?」


本田くん……。

私を思って。
そんなことを。


「ありがとう…」


私と本田くんは、本田くんの部屋に向かった。

部屋に着くと、本田くんはココアを出してくれた。

「はい」

「ありがとう」


ココアを一口飲んだ。
温かくて、喉をなめらかに通り抜ける。
そしてその味は病みつきになるように味覚がココアの味を求める。

なんか似てるね。

私はこの世界にきて初めてフレンの笑顔を見たとき、もう一回みたい、と思ってしまっていた。
なのに。
逆にフレンが私を笑顔にさせてくれていた。
そんな私を見てよく、フレンは笑っていた。
本当に心から笑っていたの?
今の私は疑問に思い。


「ねぇ」

「何?」

「普通さ、毒とか入ってたりしたらどうしよう、とか思うでしょ。…普通に飲んだね」

「え?なんで」

「俺等、敵同士だよ?」


あぁ、確かに。
そうだった。
毒とか入ってたりするか。
忘れてたし。

その前に普通に部屋に入ってきちゃっし。
しかも、夜泊まっちゃうし。
私、スキがありすぎだね。
でも今は本田くんしか頼りになる人はいない。
いくら敵同士でも。
私は本田くんと戦う気なんてないし、むしろ味方でもないと思うな。
私…、これからどうすればいいのかな?
レオともフレンとも話したくない、ううん、話せないんだよね。
だから正直本田くんがいたから助かった。

ありがとう。
本田くん。


「私、寝たい!」

「お前…、いそうろうみたいなもんだからな!」

「わかってるって~」


なんだか気持ちが楽になった気がする。
心の傷が少し修復された気がするよ。

私はベッドに行きすぐに眠りについた。


本田くんはソファーに座りココアを飲んでいた。


「…これじゃあ、こいつと戦えねぇじゃんか……」



ポツリと本田くんは呟いた。



< 127 / 212 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop