恋人 × 交換!? 【完】



(どうしよう……答えなきゃ……なんかいわなきゃ)




恋人交換をした理由を聞いた時点で、こうなることも予想してたとはいえ。



いざとなると、どうしても緊張してしまう。



ただでさえ、抱きしめられて告白なんて状況、想定外なのに。



それでも必死にとっ散らかった感情から適当な言葉を探していると、



「――なんてね」



心中を察してか、拓人さんはおどけたようにいって腕をほどいてくれた。



「ごめんね、円ちゃん。突然抱きついたりして」


「……い、いえ……それは、その……。あ、ありがとう……ございます」


「ん?抱きついたこと?」


「あ……じゃなくて……助けてくれたこと……」



そっちか、と拓人さんは微笑んだ。

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