先生とあたしの子育て〜愛する家族〜
「悪かったな…遅くなって。大学の図書室で勉強をしてたんだ」
「理人、あのね…」
「ん?」
佳菜は泣きそうな顔をして言った。
「赤ちゃんができたの…」
「え?」
…こいつ。
今、なんって言った?
『赤ちゃんができたの…』
俺と佳菜の子ども?
まさか…
『あの夜』の事を思い出す。
避妊具をしてなかったのか?
『あの時』、お互いの想いが通じ合ったのが嬉しくて…
余裕がなかった。
「病院は行ったのか?」
「うんうん…でも、妊娠検査薬で調べたから多分…」
「……」
全部、俺の…『男の責任』だ。
もし…本当にできていたら…
佳菜はまだ、15歳。
こいつにも『将来』がある。
俺がそれを縛ってしまう。
普通は「堕ろせ」と言ったほうが、良かったのかもしれない。
けど…
「二宮佳菜さん。俺と結婚してください」
突然のプロポーズ。
「…っ…」
佳菜は手で口を覆う。
「俺がお前たちを守るから…ずっと一緒にいてくれ。親父たちは俺が説得する」
「本当に…私でいいの?」
「佳菜がいいんだ…お前じゃないとダメなんだ。ごめん、愛してる」
「私も…理人を愛してる」
俺たちは強く、強く抱き締め合った。
なぁ、佳菜。
この先なにがあっても…
俺が佳菜と子どもを守って見せるから。