先生とあたしの子育て〜愛する家族〜


【杏子】



理人の家。



「「お邪魔します~」」

「適当に座ってくれ」

みんなでリビングに入る。

「今、お茶を淹れますね」

「佳菜ちゃん、私も手伝う♪」

「ありがとうございます」

新と理人はリビングで寛いでいる。

「ねぇ、佳菜ちゃん。そのブレスレット…理人から貰ったの?」

「はい。あっ、もしかして…このブレスレット。杏子さんが一緒に選んでくれたんですか?」

「理人から聞いたの?」

「はい」

「そうだよ。あいつ…『大切な幼なじみの誕生日プレゼントをなにしていいか、わかんないから一緒に選ぶのに付き合ってくれ』って、私に頼んで来たのよ」

「そうなんですか?」

「うん」



…佳菜ちゃんは、大切にされてるんだね。




「あれ…?これなんだ?」

みんなでお茶を飲んでいると、新があるノートを見つけた。

「エコー写真…?」

「それは…」

ノートを見ると、エコー写真と『赤ちゃんへのメセージ』が書いてあった。

【赤ちゃんへ
パパとママの所に来てくれて
ありがとう。
あなたに早く逢いたいな~♥】

「理人、これはどういう事だ?」

「佳菜ちゃん、妊娠してるの?」

「ああ」

「はい…」

理人と佳菜ちゃんは頷く。

よく見ると、佳菜ちゃんのお腹は少し出ていた。

「全部、俺の責任だ。佳菜が来年16歳になったら結婚するんだ」

「そっか…おめでとう♪」

「お前…これは犯罪だろ?」

「佳菜には『悪かった』と思ってるよ…」

「すみません…」

「理人のファンが泣くな」

「そうだね」

4人で笑い合った。




その後、みんなでいろんな話をして夕食を食べた。








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