その日はとりあえず、家に帰ることにしました。

 家ではいつものように明るく振る舞う妹でしたが、どこか行動に気を付けている様子だけはうかがえました。

 そう簡単にうつる病気ではないのに、自分以上に警戒している妹を見ていると、可哀想でたまらなくなりました。

 でも、私がそんな小さな同情をしても妹の病気は治らないのです。

 かつては、死んでほしいと祈るくらいだった妹でも、いざ居なくなるとなると、寂しくなるものです。


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