秘密の恋愛相談室
そして、ふたりで屋上の扉に座った。
...こういうの、聞いちゃダメだろ...
とか思ったけど、
笙は全く動く気が無いらしく、
じっと動かずにいた。
俺も、内容が気になったのか
気付いたら話を聞いていた。
「...でも、ほんとにもうあたしいいんだぁ...」
最初に聞こえてきたのは菜朝の声。
「だから、蓮の事...最低、なんて言わないで?
あたしと蓮は、もう...関係ないんだから。」
関係ない...?
やっぱり、もう俺と関わりたくないのか...
それで、席も...。
「あたしは、蓮が...幸せならそれでいいよ...」
...菜朝が隣にいねぇと、幸せになんてなれねぇよ...
...離れていくなよ、菜朝...
俺の本音は口からは出ず、中へ入れずにいた。