百人殺せば英雄です
ふっ、と吹き出す音が聞こえた。
「なあ、秋月。この巫女、おかしいいだろ?笑ってやろうぜえ、ヒィハハ!」
「とんだ阿呆もおったんねぇ。妖怪とお友達……ハッ、退治すべき魔にお友達も何もないやろうに」
「そんなのは偏見よ。妖怪全員が悪いわけじゃない」
「まあ確かに、中には無害なものもおりますやろうなぁ。でも、妖怪は妖怪。危険ジャンルなのは変わりぃない。あんさんは爆弾が爆発しないからって、そのままにしておくん?」
「それは……」
爆弾をそのままになどできないであろう。いつ爆発して人を傷つけるか分かったものじゃない。秋月から見た妖怪は正に“その類い”なのだが。