百人殺せば英雄です
「妖怪たちは爆弾なんかじゃない。人間と同じ生き物よ。その生き物を殺すのは殺人と同じだわ」
依子が頷くわけにはいかなかった。でなければ、妖怪とお友達になろうとは思わない。
「殺人と来ましたかぁ。まあ、やっていることはそやかもしれんけど……。不本意やわぁ、不愉快やわぁ。よく言いますやろ?百人殺せば英雄、と。言い換えるならば、一つの殺人を犯しても、あとで百人も殺せば僕は英雄になる。
されば、僕は英雄や」
「そんなの知ったこっちゃないわよ!例え、周りのみんながあんたを英雄って言おうとも、私は認めないんだから!」
「なら、認めさせましょか」