百人殺せば英雄です
飄々と語る秋月だったが、内心は舌打ちをうっていた。
――動けない。
出した瞬間からある術にかかったらしい。
「金縛り……、これはまた見事なお力で」
「観念なさい。左の首から、毒を出すわ。殺しはしないけど、苦しみたくないなら今すぐに――」
交渉を持ちかける最中、影が一つ飛び込んできた。
「ヒャッハーっ」
頭が蛇神に突進をする。怯んだせいか、秋月の金縛りがとけ、後は言わずもがな。
「しっ、――」
一刀両断。
薪割りのように縦に裂けた蛇神は、あえなく退散した。
「な、ん……!八ノ月、はづ――」
「遅いで」
火の文字を書く隙に秋月が踏み込んできた。